こんにちはともずです。
皆さんはどのくらいの頻度で本屋さんに行くでしょうか。
私は本屋さんにかなりの頻度で行くのですが、注目の本をまとめた本棚でなんとも気になる本を見つけました。
それが今回紹介する『スマホ脳』です。
私はスマホを一日のうちかなり高い割合で使います。
だらだらとYouTubeを見たり、SNSを特に目的もなく見ることも多々あります。
しかしそんな私の日常に疑問を投げかけるようにこの本は置かれていました。
手を取ってぱらぱらと読んでみると、「サイレントモードでもスマホは私たちの邪魔をする」や「スマホは私たちの最強のドラッグである」など、なんとも気になる項目がいくつもありました。
私はこの本を即座に購入し、帰宅して読み始めました。
読んでいてまず驚いたのは、とても読みやすいということです。
なぜか、と考えたのですがおそらく、とても身近な例で説明されているため、想像しやすいからだと思います。
また、著者であるアンデシュ・ハンセン氏はスウェーデンでも有名な精神科医で、うつ病患者を今まで何人も診察してきたため、そのような医師としての経験と、科学的分析により、非常に納得しやすい内容となっています。
テーマ自体も現在どんどんと進行するデジタル社会の中心である「スマホ」を題材にしているので、多くの人の興味を引きやすいものとなっています。
皆さんもなんとなく「スマホってもしかすると人間に悪い影響があるんじゃないか?」と考えたことはないでしょうか。
そんな悩みに正面から応えてくれるのが、まさにこの本なのです。
さて、そんな話題の本『スマホ脳』ですが、今回は私の意見とともにブックレビューをしていきます。
もし本屋で気になったけど買おうか迷ったという方は是非参考にしてみてください。
Contents
本書の要点
人類の歴史でスマホが登場したのはつい最近
現代社会において、私たちはスマホを当たり前のように使用しています。
しかし20万年という長い人類の歴史の中で、スマホが使用されているのは、実はたったの20年の間なのです。
したがってこの急激な変化に適応しようとしても、スマホが登場したのがつい最近であるため適応できず、かえって弊害が強くなってしまうという状態にあるのです。
ではその弊害を最小にするためにはどうするべきなのでしょうか。
まずはスマホが人間にどのような悪影響をもたらすのかということについて知っておく必要があります。
スマホが与える人間への影響
スマホが人間に与える影響について本書では多くの項目が取り上げられ、それぞれ納得のいく説明がされています。
今回はその中でほんの一部ですがいくつか取り上げて紹介したいと思います。
集中力
まず、スマホをすることで集中力が低下するという問題があります。
例えばスマホがあまりにも魅力的であるためにスマホの画面にちりばめられているリンクが気になってしまったり、ポケットに入れているだけなのに友達との会話に集中できなかったり、スマホは人間のあらゆる注意を引こうとしているというのです。
なぜ引こうとしているのかということについては本書を実際に読んでいただきたいのですが、このようなスマホの特性からスマホは人間の集中力を奪ってしまうというのです。
睡眠
また、短期的でなく何か月も何年も記憶を保持する作用がある睡眠にもスマホは影響を与えており、スマホをすることで多くの人が睡眠不足に陥っていると述べられています。
自信
他にも、SNSの普及でそれまで自分との比較対象が、せいぜい目に見える人やテレビに出てくる人から世界中の人に広がったため、どの道にも自分よりもはるかに凄い人がいるということを容易に知ってしまい、自信が喪失してしまうこともあると述べられています。
ではそんなスマホ、もっと言えば「スマホが当たり前となったデジタル社会」とどのように向き合うべきなのでしょうか。
生活を見直そう
スマホが抱える問題点に対し筆者は、例えば「寝室にスマホを置かない」などのように具体的な対抗策を提示してくれています。
スマホの時間を制限することも大切ですが、そのほかにも運動、睡眠など人間の生活面でも対抗することができると筆者は考えています。
特に面白いと思ったのが運動で、なんと15分から20分程度の運動をするだけでも集中力の向上に効果があり、それは筋トレでもマラソンでも散歩でもヨガでもどんな運動でも効果があるという研究結果があるということです。
もし現在スマホをして精神面や生活面で不安を抱えているのであれば、この本は特に参考になると思います。
では続いて、本書を読んでいて「実生活で取り入れよう」と思ったものについてご紹介します。
この本から学べること
マルチタスクはやめよう
この本を読んで僕がまず取り入れようと思ったのは、「マルチタスクをやめる」ということです。
「マルチタスクなんて普段やらないよー。」と思われるかもしれませんがマルチタスクは我々の日常に多く潜んでいます。
例えば「テレビを見ながらSNSをする」、「ご飯を食べながらメールをチェックする」など身近なことが、実は広義でのマルチタスクなのです。
他にも大学には「講義を受けながらスマホを見る人」が必ずいて、もはや日常的な光景になりつつあります。
効率がいいと思いがちなこのマルチタスクですが、実は非常に効率が悪いということが本書で明らかにされました。
というのも、私たちは基本的に一つのことにしか集中してできないのです。
したがって私たちはマルチタスクができているように見えて、集中をどちらか一方に切り替えながら行動をしているのです。
「テレビを見ながらスマホをする」という場合であれば一瞬スマホに集中して、また一瞬テレビに集中するということを繰り返しているだけということになります。
そのようなマルチタスクを続けると、何にでも気が散りやすくなると筆者は指摘しています。
ニュースをチェックしようとスマホを開いたのに、LINEのメッセージが来ていたので返信し、そのトーク内で送られてきたYouTubeのリンクを開いてみていたら、関連動画に気になってしまい、ふと我に返ると「なんでスマホ開いたんだっけ?」となってしまう経験、ないでしょうか。
僕は何度もあります。
集中力の低下は多くの重要な場面で不利となります。
なのでまずは
マルチタスクをやめて、一つのことに集中する
ということが必要です。
スマホとの付き合い方を今一度見直そう
スマホは非常に便利なもので、人類に大規模な技術革命をもたらしました。
世界中の人といつでも繋がることができ、気軽に検索、ゲーム、ショッピングができるものすごいアイテムです。
しかしそれは同時に多くのデメリットがあるということも知っておかなければなりません。
ストレス、睡眠障害、集中力の低下、自信喪失など様々なものがあります。
生活のほとんどをこの超多機能なスマホに任せすぎると必ずその反動が来ます。
なので、例えば時計機能のように「これは他のもので代用できる。」と感じればそちらを使うようにし、多くをスマホに任せすぎないことが大切なのです。
まとめると
スマホは適度な使用を心掛ける
ことが非常に重要なのです。
終わりに
今回紹介したほかにも、本書ではスマホが脳に与える影響についての様々な興味深い問題が紹介されています。
例えば「ストレスを受ける状態は悪いの?」「電子書籍と紙の本だとどっちがいいの?」などの疑問に対し丁寧な解説で応えられています。
買うか迷っているという方は、是非一度本を手に取ってみてください。
もしくはTEDトークで「アンデシュ・ハンセン」と検索するのもいいかもしれませんね。
読んでいただきありがとうございました。
それではまた。